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ソロではない、音楽。

オルケーストラ。
オーケストラの語源となった言葉。
ギリシャ語で半円状の舞台を指すそうだ。
その上で、一枚の板の上で、2人以上が奏で合ったことにその始まりはある。


音楽とは、その一瞬に多くの時間と、エネルギーと、奇跡が詰まっている。
音楽は宝箱。

多くの時間を使って、練習をする。
演奏のための土台づくり、足場づくりである。
自分の、多くの場合に指の筋肉を酷使する。

多くのエネルギーを使って、練習をする。
楽器を使って、体を使って、音をだす。
楽器ならば尚更、エネルギーは多く要る。
弦楽器なんて、エネルギーの2、3%の音しかでないんだから。

多くの奇跡を使って、演奏する。
その瞬間に出来る音楽は、毎回違うもの。
人が作り出すものだから、同じものは二度と出来ない。
そして、その奏者のタイミングにも奇跡は見える。

こんな宝箱を毎日背負って生きて行く。
素晴らしいことこの上ない。

人間が、音楽を作り出す。
だから、人間くさいよね。
でも、そこが良いんだもん。
音楽で愛を語れば、それは言葉より官能に刺激する。
音楽で別れを語れば、それは言葉より涙腺を刺激する。
音楽で喜びを語れば、それは喜びを分かち合う為の繋がりとなる。
音楽で悲しみを語れば、それはその人に与えられた傷と同じだけの大きな心の傷を負うことになる。
音楽は、物質的で、且つ人間的で、人の代わりみたいなもの。


でも、音楽って儚いよね。
多くの時間をかけて、多くのエネルギーを使って、多くの奇跡を費やしても、その音楽ってほんの数分で終わってしまうんだよね。
奏者が奏でているうちは、そこにはドラマがある。
でも、誰か一人でも欠けてしまえば、その音楽は別のものになってしまう。
ましてや、デュオであれば、音楽なんてなくなってしまう。
音楽することは、その音楽を生かすことなんだ。
音楽することは、その時間を楽しむことなんだ。
音楽することは、その感覚を共有することなんだ。
だから、音楽の終わりは、その音楽との別れを意味するんだね。
だから、音楽をいつまでも奏でていたくなる。
だから、いろいろな音楽を知りたくなる。
だから、一つの音楽をいつまでも大切にしたくなる。
大切な音楽は、ずっと心の中に残っていく。
だから、悔いのない様に。

音楽は、一生の宝だ。
大切な音楽をありがとう。

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